今年9月の台風12号により不通が続いていた紀勢本線の紀伊勝浦~新宮間がいよいよ12月3日に復旧を果たします。これで約3ヶ月に及ぶ紀勢本線の分断状態が解消される事になります。
この3ヶ月、JR西日本の南紀地方の拠点である新宮駅が和歌山方面と分断され、様々な影響がありました。その最たるものが深刻な車両不足で、最も少ないときには白浜以南に向かう特急は通常ダイヤの7往復から2往復に減らして運行していました。
普通列車でもそれは同様で、新宮に105系が取り残されたため車両が足りず急遽代走として113系が紀伊田辺~紀伊勝浦間の普通列車に投入されました。
11月29日と30日に現地を訪れたのでその模様も含めて紹介します。
105系に代わって113系4両で運転される紀伊田辺発紀伊勝浦行き普通列車(2331M)
周参見以南の定期列車に113系が充当されるのは国鉄時代以来らしいです。
2331Mの後を追うスーパーくろしお3号紀伊勝浦行き
午後からは古座駅近くにある古座川に移動して撮影してみました。
台風により一時は全車両が運用離脱した283系もすでに戦列に復帰しています。
(オーシャンアロー20号京都行き)
2331Mが紀伊勝浦で折り返して串本行き普通列車(2336M)として戻ってきました。
串本駅でも撮影してみました。
紀伊勝浦幕を出す113系と串本駅の組み合わせ。
今後はなかなか見ることが出来ない組み合わせになるでしょう。
翌日、不通となっていた紀伊天満~那智間にある那智川橋梁の復旧状況を見てきました。
橋梁自体の設置やレール・架線の敷設は完了しており、作業時に使用した足場の撤去が行われていました。
現地は紀勢本線復旧に向けて準備万端といった感じでした。
しかし、折角鉄道が復旧しても客足が元に戻らなければどうにもなりません。
そこでJR西日本は復旧に合わせて「南紀パス」という破格の企画切符を発売し南紀方面への観光客の掘り起こしに動き始めています。