先月、岐阜県揖斐川町にある名鉄谷汲駅跡を訪れてみました。
谷汲駅は2001年に廃止された谷汲線の終点駅
営業当時はここから揖斐線の黒野駅(現在は廃止)で連絡して岐阜駅前まで行けました。
保存されている改札口には当時も運賃表も残されています。
駅舎内のギャラリーにはところ狭しと谷汲線に纏わる備品が展示されています。
なぜか谷汲駅よりも長瀬駅に愛着を感じてしまう
ホームには静態保存車があり、現役当時の雰囲気を感じられます。
静態保存されているモ750形
1928年(昭和3年)に製作され当初は名岐間を結ぶ主力車両でしたが、戦後は小牧線・広見線から瀬戸線と転属を繰り返し、最後はこの揖斐・谷汲線で活躍しました。
俗にガイコツテールと呼ばれる独立したテールライトが昭和初期の車両らしさを掻き立てます。
ワンマン対応の設備は追加されているものの運転台も計器が少なく非常にシンプル
車内に入ると一般的な路面電車よりも一回り大きく感じる
モ750形のホームの反対側にモ510形が保存されています。
こちらは1926年(大正15年)製
当時流行していた丸窓と曲線で構成された先頭部が時代を感じさせます。
車内は岐阜市内・揖斐線直通列車に投入された際に整備された転換クロスシートが並ぶ
かつて谷汲駅から岐阜駅前へと伸びていた線路
頭が完全にすり減って平になったレールが谷汲線の台所事情を伺わせます。