2016年6月16日木曜日

木造駅舎の追分車站

台湾には日本統治時代に建てられ、今でも大切に使われている木造の駅舎がいくつもあります。

今回はその中から扇形車庫で有名な彰化に程近い追分車站(駅)を紹介します。
最初の写真は彰化の改札口から。

追分へのアクセスには自強号も停車する彰化が便利。
彰化に到着後は海線経由の区間車追分へ向かいます。

彰化の北で海線山線とルートを2つに分ける西部幹線
分岐点の北にある大肚渓(河川)には4本の線路を渡す橋梁が掛けられています。

山線の線路が見えなくなってしばらくすると追分に到着。

駅舎の線路側にも分かりやすく駅名が書かれています。

ホームから駅舎への通路はこの構内踏切のみ。
ホーム中程に設けられたこの踏切は遮断棒が無く、今の日本なら係員専用通路になりそうなところですが、
こちらは一般の乗客も通行するのが日常の光景になっています。

駅舎の表に出てみました。
駅は1922年(大正11年)の開業でその当時の木造駅舎が今もなお乗客を出迎えます。

屋根は瓦葺き。天井裏の明かり取りなのか何やら丸い小窓も見えます。

駅舎の傍らには駅舎と似た造りの小さな倉庫が
こうした組み合わせも日本の古い駅舎とよく似ています。

駅舎内は手入れが行き届いている上、ICカード読取機や発車案内モニタまで備わっています。

発車案内モニタは最新フォーマットの物が設置され大変見やすい。

ふと出札口の上に目をやると、
ホワイトボードと文字が書かれたマグネットシートで作成された時刻表が

自動券売機も設置されていますが、窓口で乗車券を買い求めることも出来ます。

駅構内の様子を描いた絵画も飾られており、多くの人々から愛されている駅だと実感しました。

帰り際に窓口で記念に購入した追分から隣の成功までの乗車券。
字面の縁起の良さと硬券で発行されることから半ば鉄道ファン向けの切符になっています。

帰りに乗車したのも実際に追分から成功を経由する列車。
この区間は通称成追線と呼ばれ、海線山線をダイレクト結ぶ役割を果たしています。

電車内のLED表示で追分→成功

停車中の列車から撮影した成功駅
ホームの様子は至って普通ですが、駅舎には何か「成功」に因むものがあるかもしれません。

2016年6月11日土曜日

京都鉄博スナップ

5月中旬にこの程開館したばかりの京都鉄道博物館に行っておりました。
今回はその中で撮った写真から一部を抜粋して紹介していきます。

入館して最初に目にするのがC62形蒸気機関車80系電車0系新幹線です。
どれも大阪の交通科学博物館から移設された車両で、
搬入に合わせて外観が修繕されまるで新車のように輝いています。

こちらも大阪から移設された食堂車のナシ20
車内では実際に軽食の提供も行われ、
調理器具が置かれた厨房からは現役当時の雰囲気を感じられます。

いよいよ館内に入って行くと最初の国産蒸気機関車230形が出迎えてくれます。

国鉄時代の姿にお色直しされた581系489系

581系の車内は座席と寝台両方の状態を見ることが出来ます。

明治期に存在した私設鉄道の駅舎に使われていた瓦の展示。
阪鶴鉄道の力強さが目を引きます。

戦前に走った花形列車のヘッドマークの背景に当時の観光パンフレットをデザインし、
観光産業の勃興を感じさせられます。

昔風の駅舎の脇に据え付けられたキハ80系「くろしお」

実物の鉄道コンテナを使った貨物の展示。

かつての食堂車で供されたメニューをサンプルで再現した展示。

鉄道以外にも旅行というテーマからジャルパックの行灯看板も展示されています。

国内最大級という鉄道模型ジオラマ、縦横無尽に延びた線路を古今東西の車両が駆け抜けます。
日に数回行わる学芸員による運転実演を観るには当然のごとく長蛇の列が

本館の屋上に上がってみると現実の鉄道風景が広がります。
ここでは東海道新幹線と東寺の五重塔のコラボが手軽に見れてしまいます。

個人的に気に入ってるのがこの角度。
京都駅ビルや京都タワーをバックに嵯峨野線(山陰本線)の列車が行き交います。

新設された館内を見てまわり、扇形車庫にたどり着く頃にはもう閉館間際になっていました。
じっくり見て回るには何度か足を運ぶ必要がありそうです。