2013年2月21日木曜日

参宮線新旧交錯+紀勢貨物

2月20日、21日に実家に戻っていたので、20日は参宮線沿線をブラブラして来ました。

まずは伊勢市駅
今年秋の式年遷宮に向けて駅前広場では急ピッチで整備が進められています。

駅舎についても昨年末に大規模な改修工事が行われ、壁面に木製の駅名標が付きました。

内装も改められ、キヨスクに加えて駅コンビニ(ベルマート)も入居しました。

駅周辺でも撤退して久しい三交百貨店跡ビルの取り壊し工事がようやく始まり、
駅前の宿泊施設も本格的に着工されるなど大きく変化しています。


伊勢市駅が大きく変わる一方、参宮線には昔ながらの佇まいを今に残す駅もあります。

その一つが宮川駅。建物資産標によると昭和12年12月築となっています。

一番目を引くのは大きな琺瑯製の駅名標です。
駅のサイン類でこの手のものは中々見かけません。

ホーム上屋の柱に1915年製の古レールが使われていました。

宮川駅構内。長いプラットホームと中線の跡がかつての参宮線の繁栄を偲ばせます。

長いホームに単行のキハ11がやって来ました。


続いて訪れたのは隣の田丸駅

田丸の駅舎はかなりの年代物で資産標によると大正元年12月築となっています。

駅舎入口の木製の扉が大変味わい深い

駅名標も昔ながらの木製で、しめ飾りとの相性も抜群

無人駅ながら今も使用されている木造駅舎には独特の風情があります。

ホームから屋根を見るとちょっと家屋みたいですね

停車中の下りキハ11と

跨線橋から線路の先を見るとかつて複線だった参宮線の面影を見ることができます。


この日、最後は紀勢本線川添駅に移動
ここで紀勢貨物の上り列車(2088レ)を待ち受けます。

18時19分、暗闇の中からエンジンの響きとともに紀勢貨物が入って来ました。

この日の牽引機はDD51 802。小雨の中、18時26分ゆっくりと川添駅を後にして行きました。

2013年2月7日木曜日

紀勢貨物、最後の日々

北越紀州製紙紀州工場(三重県紀宝町)の製品を運搬する貨物列車(2088レ・2089レ)
現在、唯一の紀勢本線を走る貨物であるため通称”紀勢貨物”と呼ばれています。
しかし、紀勢本線で最後に残ったこの貨物も遂に今年の3月のダイヤ改正を以って廃止されることとなってしまいました。

2月5日廃止の報を聞いて久々に撮影に出かけてみました。
今回は今まで撮ったことがなかった阿田和~紀伊井田間のポイントで撮影。

撮影後すぐに貨物の終点である鵜殿駅に移動。
ここから列車は鵜殿駅から伸びる専用線で製紙工場内に入っていきます。

駅舎には列車の最後尾に付ける赤色反射板が立て掛けられてました。
裏にはちゃんと使用列車番号と所有する機関区名、鉄道電話番号が記されています。

貨物入れ替え中、構内踏切は動作せず代わりにロープで閉鎖されます。

貨物の入れ替え開始。まずはここまで牽引機を務めてきたDD51 1803が列車から離れます。


テキパキと構内のポイントを転換する作業員さん

ポイントを変えた後はDD51のデッキに立ち無線機で運転士を誘導する

無線機の音声を聞きながら後方確認を行う機関士

側線に入ったコンテナ列車の脇を通りDD51は駅北側に留置されます。

工場への取り込みに備えて列車の連結部分をしっかりチェック

工場から入換機関車がやって来ました。

コンテナ列車を連結し工場へ引き込みます。

途中、国道42号線との踏切を通過。
この踏切は工場への入れ替え時のみ係員が手動で操作して遮断機をおろします。

一旦工場の奥まで引きこまれます。

奥で列車の一部が切り離されて残りの部分が白い入換機関車に引っ張られて戻って来ました。

工場内では日通の係員さんがせっせとポイント転換

白い機関車が後退してコンテナ列車をまっすぐ押し込んでいきます。

入れ替えが終わると白い入換機関車は工場の奥に帰って行きました。

一方、駅北側に留置されたDD51 1803。
ここで夕方の上り列車までしばしの休息です。
三重の南の地でこの機関車の活躍が見れるのもあと1ヶ月ばかりです。